入れ歯

入れ歯のデメリットとしてよく挙げられるのが「痛い」「外れる」「目立つ」の３つです。当院にも、こうしたお悩みがよく寄せられるのですが、本来、入れ歯は幅広い症例に対応できる優れた治療です。

では、なぜ、患者さんのお口に合わない入れ歯が巷に溢れているのでしょうか。その理由として、次の3つが考えられます。

お口というのは、非常に繊細です。例えば、髪の毛が一本でも口の中に入ると、違和感を感じます。入れ歯は髪の毛よりも分厚いですから、お口の中に入れた際に強い違和感を感じます。その結果、喋りづらい、噛みにくいといった問題が起こります。

長期間歯がない方や、合わない入れ歯を使い続けている方は、噛み合わせにズレが生じている場合があります。このズレを戻さないまま、入れ歯を製作すると、ズレた噛み合わせのままの入れ歯が出来上がり、結果的にお口にフィットしないものになってしまいます。

保険適用の入れ歯の場合、プラスチック製の「レジン」と呼ばれる素材が使用されます。レジンは、長期間すると「たわみ」「ゆがみ」を起こすことがあり、咀嚼時の痛みなどの原因になります。

 

ここまで3つの原因をご紹介しましたが、これらの問題を解決することは可能です。当院では、これらの問題の解決だけではなく、しっかり噛める、痛くない、外れない以外にも次のメリットが得られます。具体的には次の通りです。

すべてのケースではありませんが、歯科医師が必要と判断した場合は診断用義歯と呼ばれるものを使用します。これは、不適切な噛み合わせの「ズレ」を解消するために使用します。一般的な入れ歯製作と診断用義歯を使用した入れ歯製作の工程の比較を下記にまとめました。

 

お口に合った義歯を装着することにより、ほうれい線や顔のしわが目立たなくなり、口元の見た目が若々しくなります。

噛める位置と、噛み合わせを調整し、物を噛む力を向上させます。

口内の筋肉（舌や頬など）の機能が向上し、飲み込む力が高まります。

入れ歯が目立つ理由は、クリスプと呼ばれる留め具にあります。入れ歯を支えるこの留め具を歯茎と馴染のよいピンク色の樹脂にしたノンクラスプデンチャーを当院ではご用意しています。

しかし、ノンクラスプデンチャーは耐久性にやや劣るというデメリットがあります。そのため、当院では、次のような入れ歯もご用意しています。

ノンクラスプデンチャーの耐久性を改善するため、見た目に影響しない部分に金属を採用し、耐久性を向上させています。

ゴムのような柔軟性と弾力性を持つシリコンを組み合わせた入れ歯です。ノンクラスプデンチャーの裏面にシリコンを適用することで、以下のような利点が得られます。

・歯茎が痛くなりにくい
・シリコンが痛みを軽減するため、硬いものでも噛みやすい
・シリコンの吸着性により、他の入れ歯よりも外れにくい

磁性アタッチメント義歯は、金属を取り付け、それに磁石のついた入れ歯を装着します。磁力により入れ歯を安定させることができるため、ずれにくく、また目立ちにくい上に入れ歯をコンパクトに設計できるため、違和感が少なくなります。

インプラントオーバーデンチャーは、2本から4本のインプラントで入れ歯を固定する治療法です。入れ歯は取り外しできるため、お手入れも簡単です。従来のインプラント治療と比較して、身体的および経済的な負担が少ない一方で、自然な歯の感覚に近い噛み心地を得られます。

金属床は歯肉に接する部分に金属を用いることで義歯の厚みを減らすことができます。その結果、保険適用の義歯に比べて話しやすく、また食品の温度を直接感じることができるため、食事をより楽しむことができます。金属製であるため耐久性が高く、残存する自然な歯に与える影響も最小限に抑えられます。